大阪 性感エステ

大阪店長の脱サラ日記・その2【 大阪 性感エステ 】

会社員として初めての出張。

出張という言葉が、なぜか社会人として一人前になったかのように勘違いをしていたあの頃。

新幹線の切符も買ったことがない私が仕事で新潟に行くという、それだけでも舞い上がっていたようにも思います。

~「大阪店長の脱サラ日記・その1」のつづき~

初めての出張は当然、上司も同行ということで、新幹線に乗っている間も気が休まることはありません。

ただ、初めてのグリーン車はなんとも言えない気持ちで、厚底サンダルを履いたかのように少しだけ背が高くなったのを覚えています。

結局は新入社員によくある勘違いだったと、この先思い知らされることにはなるのですが、この時だけは少しだけ見る世界が変わったのを思い出します。

同行して頂いている上司のその時の口癖は「契約決まったらいいな」でした。

通常、この時の心境は自分も同じように契約頂けたらいいなという考えになるかと思いきや、根拠があったわけではないのですが、なぜかそんなトントン拍子にうまくことは運ばないという考えのほうが強く、実は自分という人間は意外と冷静に物事を考える人間なんだなと、あとになって自分という人間を少しだけ知る機会にもなりました。

東京駅に着き、乗り換えで新潟に行くには「トキ」という新幹線に乗る必要がありました。

入社して3か月、初めてのアポイント、商談に出張、2か月に及ぶ追客で電話では何度も会話していましたが、初めてお会いするということなど、全てが加味合わさって、次第に緊張もしてきました。

そんなトントン拍子にうまくいくことはないと思いながらも、契約を頂けたらいいなという思いも比例してどんどん強くなっていきました。

そんな中、新潟駅に丁度、到着したころに一本の電話が上司の携帯にかかってきます。

商談予定をしていた薬剤師の女性の方からの電話でした。

内容は、今日いけなくなりました。という電話でした。

朝早くに新大阪から新幹線に乗って、東京、新潟と乗り継いで到着し、緊張も最高潮に達した時の電話がまさかのアポキャンでした。

全身の力が一気に抜けるのがわかりました。

わかりやすい表現で言うと、「性感エステによるハンドサービスにてフィニッシュ」を迎え終わったあとの感覚と似ています。

さすがに新潟に到着して、今日はいけなくなりましたということに対して、はい、そうですかで帰るわけにはいきませんので、上司も少し苛立ちを隠せない様子でしたが穏便に、大阪から来させて頂いて経費もかかっていること、大の大人が来ることも了承して頂いて、その対応はあまりよろしくないのではないですかと薬剤師の女性の方に電話で話しました。

すると、女性の方は「そうですか、でしたらせっかくなんで新潟の夜でも楽しんで帰ってください」と言う始末。

始めてのアポイントで出張に訪れた新潟は私にとってとても苦い思い出として、はっきりと今でも記憶が蘇ります。

時計を見るといつの間にか夜の8時を超えており、新潟市の少し栄えた繁華街でカウンターのお寿司屋さんで食事をすることになりました。

ホテルも予約しており、新大阪までの終電もないため、新潟まで旅行に来ただけというような状況ではありましたが、同行して頂いた上司に連れて行っていただいたお寿司屋さんの味は、今まで一番おいしいお寿司だったと今でも、そのように感じます。

苦い記憶として鮮明に覚えているあの日の記憶のおかげで、新潟で食べたお寿司が一番おいしかったという記憶も忘れることはなさそうです。

私は今でも「今までで一番おいしかったお寿司はどこ?」と聞かれると新潟と答えます。答えると同時にあの日の苦い思い出も記憶として蘇ります。

ホテルに着いて上司の部屋に招きいれられ、上司が入浴するためのお風呂はぬるま湯でわかしてあげないといけないということもこの時、学びました。

その日から上司と出張でホテルに宿泊の際は、当り前の様に上司のお風呂をわかしてから、自分の部屋に戻るということが私にとっての常識となっておりました。

今では、いろんな会社や友人の仕事の話などを耳にして、周りの環境を知れば知るほど、私が初めて勤めた会社はとことんブラックだったんだなと今になるとそう思います。   ~つづく~

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